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  刑事事件(被疑者・被告人側)
  「真実発見」「社会正義の実現」「真の更生のサポート」を
  大切にしています。
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 元検事ですので、刑事事件は熟知しており、最も得意とする分野です。
 但し、黒を白とする、嘘の代弁をするような、モラル違反な刑事弁護の依頼については一切お断りしています。それは、長期的な視点から見れば、絶対に本人のためにならないからであり、嘘を付くことが本人のためになるという、犯罪者であるべくして犯罪者となった方だとすれば、そのような方の弁護はしたくないと思っています。そもそも、モラル違反なことに肩入れする弁護人など、検察も裁判所も承知済みであり、前職の経験からそれを知っている私は、本当に更生しようとしている方を助けたいので、その妨げになる「嘘付き弁護」になる案件は、お断りすることにしています。

 私が大切にしているのは、検事の時も弁護士である現在も、「全ての膿を吐き出して犯罪から足を洗い、更生してもらう」ことであり、「長期的視点からの刑事弁護」を心掛けています。失敗(=犯罪)をしたら、原因分析(=人格形成や価値観等の問題点やリスクの洗い出し)をして対策(=問題点の改善による再犯予防)を立てる。この当たり前のことを地道にやっていくことこそが、刑事弁護において最も大切なことであると考えています。小手先のテクニックなど、通用しません。

 当然ながら、事実を捏造されて無実の罪を負わされそうになっている方、あるいは現に犯した罪以上の責任を負わされようとしている方のためであれば、検事時代同様、今は弁護人という反対の立場から、捜査ノウハウを駆使して、「真実発見」を実現することで弁護します。

 あるいは、犯した罪については間違いないものの、本当に反省しているのでその気持ちを裁判官に最大限汲み取ってもらうという情状弁護が必要な方についても、一生懸命サポートします。反省し、更生することは、皆様のためであることはもちろん、「被害者のため」にも何よりも大切なことです。

 大人になっても、新たな視点の注入により、物の見方・考え方は変わるものです。最初から諦めたら何も生まれません。検事の取調べの時も全く同様のことをしていましたが、弁護士になった今も、罪を犯した方が生まれ変われるよう、対等の立場で、過ちを犯す同じ1人の人間として真剣に向き合い、一緒に問題点を探し、立ち直りのきっかけを発見できるようサポートします。

 近時、裁判員裁判が始まりましたが、上記の必要性は、従前の職業裁判官による裁判以上に強くなるはずであると思っています。


刑事事件Q&A

Q:犯罪を犯して夫が逮捕されてしまいました。何をどうして良いのか分かりません。
A:逮捕されると、2日間ほど身柄を拘束されます。通常は、逮捕の後、「勾留」という手続に進み、更に10~20日ほど、身柄を拘束されることになります。
勾留されずに速やかに釈放されるよう、また、仮に勾留されたとしてもなるべく短期間で釈放されるよう、そのノウハウに精通した弁護士に依頼すべきでしょう。窃盗や傷害等、被害者のある犯罪については、示談できると早期釈放が可能となりますし、被害者のない犯罪であっても、罪種によっては、職場や家庭環境の調整、あるいは犯罪事実を認める上申書を提出するなど、釈放を早める手段が存在する場合があります。

Q:妻が窃盗罪で逮捕されました。妻には同様の前科があるので、多分やっていると思うのですが、本人は否定しており、刑事や検事からは、被害者と示談しないと裁判にかけると言われています。どうしたら良いのでしょうか?
A:刑事事件では、「リスク管理」がとても大切です。逮捕されている時のリスクとは、①起訴、つまり裁判にかけられてしまうリスクと、②起訴されたら、実刑、つまり刑務所行きになるというリスクです。
 ご質問のケースでは、同種の前科があるとのことですから、本人が否定していても、例えば警備員の目撃証言や犯行場面を撮影した防犯カメラ映像等が存在する場合には、起訴されてしまいますし、前科が影響して刑務所行きになってしまう可能性が極めて高いと言えます。
 本当にやっていないとすれば、もちろん認めてはなりませんが、ご質問のようなケースの場合、警察が確固たる証拠なしに逮捕することは少ないので、どのような証拠があるのか、本人のみならず刑事や検事からもよく聞き出して、本人のためにも、本当にやっていないのかどうかを良く確かめ、嘘を付いているようであれば、早期に事実を認めるよう説得の上、示談して釈放を目指すことが、リスク管理の観点からすると賢明な場合が多いでしょう。刑事弁護では、捜査機関がどのような証拠を持ち、本人が否定した場合あるいは認めた場合のリスク(否認しても結局裁判官に信用してもらえなければ、いわゆる「否認料」として量刑が重くなるのが通常ですし、やっていないのに認めれば、当然ながら認めた罪の存在を前提とした刑を負うことになります)を的確に把握し、その各リスクを的確に本人に説明して、本人が自分の首を絞めるような嘘を付かないようにしてあげることが最も大切であり、豊富な刑事事件の経験と知識が必要なのです。

Q:夫が、無実の痴漢の罪に問われています。どうしたら良いでしょうか?
A:もし、証拠があるのにご主人が嘘を言っているならば、上記のとおり、早期に認めて 示談をして釈放を目指すのが賢明です。しかし、本当にやっていないとすれば、やっていないことの証拠を早期に確保することが必要です。
具体的には、①目撃者探し、②逮捕されているご主人の指から繊維や汗を採取するよう直ちに警察に御願いし、被害女性の着衣の繊維やご本人が興奮して出た汗が検出されるか否かの鑑定を依頼する、③被害女性に早期に当たって事情を聞き、言い分が途中で代わっていないかチェックする、④ご主人の言い分が当初から一貫していることを証拠に残しておく、等の作業が必要になります。
 早期の証拠確保が命です。何が証拠となるのか、適切に判断して、迅速に確保しないと無実の立証が困難になります。

Q:息子が喧嘩をして相手に視力低下の後遺症を残す重傷を負わせ、逮捕されました。息子は、傷害罪で執行猶予中であり、このままだと実刑となるのは確実です。せっかく仕事に就いてやる気になっていたので、もう一度チャンスを与えてあげたいのですが、何とかならないでしょうか?
A:刑務所を行きを避けることが、本当に息子さんのためになるのかどうか、よく考える必要があります。前科の重大性を理解せず、相変わらず責任感が芽生えていないのであれば、より重大な犯罪を犯す前に、刑務所に入ってもらって十分に後悔してもらい、再犯を予防した方が良い場合もあるかもしれません。
 厳しいかもしれませんが、何が本当に息子さんのためになるのかを、長期的視点に立って考える必要があります。
 息子さんも十分に反省して、もう二度とこのような過ちを犯さないと心から誓っている場合には、当然ながら、全力で弁護してあげる必要がありますね。
 ただ、今回のケースでは、執行猶予中の犯行ですので、生半可な弁護では、もう一度執行猶予が付くことはありません。
 息子さんが反省しているなどと、いくら検事や裁判所にアピールしたところで、100人居たら100人皆同じ事を言うに決まっており、そのような口先だけの反省など、信用してもらえません。刑事裁判所では、被告人のほとんどが、人生を掛けて全力で反省をアピールしますので、裁判所や検事は見飽きていて、全てを疑って観察しています。 上辺だけの反省の弁など、間違いなく、すぐに見破られます。
 息子さんには、①怪我を負わされた被害者の痛みを理解できる「人の心」を身に付けてもらい、②今回のことを洗いざらい正直に話すのはもちろん、これまでに犯したそれ以外の違法行為についても全て洗いざらい話すことで「全ての膿を吐き出し」(=リスクの洗い出し)③何故、今回の犯行あるいはそれ以外の違法行為を平気で行えるような人になってしまったのか、その要因を本人及びご家族にもよく考えてもらい(=リスク原因の分析)、④どのようにしたらその要因を除去できるのか、その対策を本人及びご家族が一丸となって考える(=リスク原因防止策の検討)・・・この作業を経た上で、本当の意味で息子さんが反省した段階で、被害者にその取り組み状
況をお伝えし、お許しを得ることができるか確認するという作業が必要になります。
 それでも、ほとんどの被害者は許してくれないかもしれません。でも、いきなり謝罪や示談などと言ったのでは、被害者は絶対許してくれないどろか、かえってお怒りを買うことでしょう。
 大切なのは、被害者が許してくれる、許してくれないということを気にする前に、自分のやった罪の深さを十分に自覚し、二度と同じ過ちを犯さないよう、原因と対策を講じることであり、この作業こそが、『謝る』ということなのです。口先だけの詭弁など、謝罪とは言いません。
 犯罪というくくりでお話しすると分かりにくいかもしれませんが、同じく過ちを犯してその後の対応が問われた白い恋人事件と船場吉兆事件において、上記のような対応を取って国民のお許しを得たどころかむしろ売上が向上した白い恋人と、真逆の対応で他の不正をひた隠しにしようとして廃業を余儀なくされた船場吉兆とで結論が全く別れたのは、分かりやすい例であり、当然の結果と言えます。犯罪を犯して、少しでもお許しを得たいのであれば、やるべきことは自ずと見えているのです。ここの対応を誤ると、取り返しが付かなくなります。


犯罪類型毎のポイント解説

※全てを掲載することは不可能であり、あくまで代表的な犯罪類型について、かつ自白事件を念頭に置いたワンポイント解説です。具体的な情状立証の手法や証拠収集ノウハウ、否認事件の弁護手法等はホームページでは公表できませんので、詳細は、弁護士にお問い合わせください。

(一般刑法犯)

 1 公務執行妨害罪
 2 放火
 3 住居侵入
 4 偽造罪(私文書偽造、公文書偽造、公正証書原本等不実記載)
 5 公然わいせつ
 6 強制わいせつ、強姦
 7 賭博
 8 贈収賭
 9 殺人
10 暴行・傷害
11 業務上過失致死傷
12 保護責任者遺棄致死罪
13 逮捕監禁罪
14 脅迫、強要、恐喝
15 略取・誘拐
16 名誉毀損
17 窃盗
18 強盗、強盗致傷、強盗殺人
19 詐欺
20 業務上横領、背任
21 盗品等に関する罪
22 器物損壊罪

(特別法)

 1 覚せい罪取締法違反等の薬物犯罪
 2 貸金業の規制等に関する法律違反、出資法違反
 3 公職選挙法違反
 4 児童買春、児童ポルノ、児童福祉法違反等
 5 出入国管理及び難民認定法違反
 6 銃刀法違反
 7 廃棄物の処理及び清掃に関する法律違反
 8 売春防止法違反、風営法違反
 9 暴力行為等処罰に関する法律違反


(一般刑法犯)

1 公務執行妨害罪

公務執行妨害罪に対しては、警察も検事も、通常の暴行事件よりも厳しい処分で臨んできます。初犯であっても、よほど軽微な案件を除き、起訴するのが原則です。公務執行妨害罪に対しては、警察が組織的に対応しますので、被害に遭った警察官個人が示談に応じてくれることも、通常はありません。
公務執行妨害罪は、治安の維持のために汗水垂らしている警察に対する挑戦です。私は、前職時は警察と共に汗水流して治安維持に務めてきましたが、交番勤務も体験したことがあります。現場の警察官に無意味に不合理に盾突く酔っぱらいの数々を見ましたが、まあ、本当にひどいです。虚勢だけを張る、心の弱い、かつ我が儘な人に多い犯行だと思います。
公務執行妨害の情状弁護に当たっては、かかる犯罪の実態と現場の警察官の苦労をきちんと理解し、謝罪することから全てが始まります。このような意味での本当の謝罪ができたそのときは、きっと警察官個人ひいては警察・検察庁も許してくれることが多いでしょう。
治療費や制服の弁償金くらいは、受領してもらえることも多いです。

 近時の法改正で、罰金刑が加わったため、従前であれば当然に起訴されるような案件でも、警察の許しを得ることができれば罰金刑で済むケースも相当数増えています。要は、「警察への適切な謝り方」を誤らないことが最も大切と言えましょう。

2 放火

 放火、特に現に人が住居として利用している建物への放火の罪は極めて重く、初犯でも原則5年以上の実刑となります。
 怪我を負った人がいれば慰謝の措置を講じる必要がありますし、焼損した建物の損害を賠償しなければなりません。保険で填補されている場合にも、賠償義務を免れるものではなく、保険会社に対する賠償が必要になります。高額の賠償義務になることが多く、すぐに支払えない場合にも、分割払いの約定、但し債務名義(分割払いを怠ったときにはすぐに強制執行できることを意味します)となる公正証書や裁判所での刑事和解等の措置を講じることが効果的です。
 それと共に、放火するという心理状況は通常あり得ないことであり、再犯を防止するために、そのような心理状況に陥った複雑な原因を明らかにしてそれを克服すると共に(放火では、精神鑑定の実施や医療的ケアの実施が必要となるケースが多いです)、家庭環境や職場の整備等、再犯に陥らない環境づくりが必要になります。

 否認事件の場合には、現場の証拠物をよく観察し、捜査機関が示す放火方法で本当に着火するのか、そのような燃え方をするのか、危険性があるのか等を慎重に吟味する必要があります。焼損物等の物証の分析と、燃焼実験等が鍵を握ることが多いです。

3 住居侵入

  「正当な理由」なく侵入した場合に成立するので、何のために侵入したのか、その目的いかんによって罪の重さが大きく変わります。窃盗目的のように、より重大な犯罪を犯す目的での侵入のケースでは起訴されることが多いですが、さしたる悪質性のない目的(暖を取るなど)での侵入のケースでは、罰金刑とされることが多いです。

4 偽造罪
  (私文書偽造、公文書偽造、公正証書原本等不実記載)


 いずれも、住居侵入同様、偽造の目的が罪責を大きく左右します。財産的利得を目的に偽造するケースが多いと思われますが、その場合には原則起訴されます。
 初めてかつ単独での犯行ではなく、複数名で組織的・職業的に行われるケースも多く、実際に財産的利得を得ている場合には、その賠償をしないと実刑の可能性も高い犯罪であり、被害弁償が極めて大切です。

5 公然わいせつ

不特定又は多数人の認識し得る状態(気づかれなくても、その可能性があったならば成立します)で、わいせつ(=いやらしい)行為をした場合に成立する犯罪であり、初犯の場合には罰金刑となるのがほとんどです。
ただ、初犯だとしても、否認の場合には、制度上罰金刑(略式裁判といいます)に付すことができないこともあり、起訴されて正式裁判に掛けられてしまいます。

6 強制わいせつ、強姦

 当然のことながら、非常に厳しい刑が予想されます。強姦はもちろん、強制わいせつも怪我が伴う場合には、原則実刑です。但し、十分な謝罪をなして示談ができれば、執行猶予が付くことも多いです。
 「謝罪」とは、上辺だけの反省の弁やお金の提示のことを言っているのではありません。①被害女性の恐怖と悩まされている後遺症を理解して事の重大さを知り、女性を物としか見ていなかった愚かさを悔い改め、②なぜそのような愚かな考えをする人格が形成されたのか、原因を分析し、③その原因をどうやって改善するのか、対策を講じることが必要です。このような意味での、「謝罪」をなし遂げない限り、被害者のお許しを得られることなど通常はあり得ないでしょう。
 致死傷が付かない限りは親告罪ですので、起訴前に示談に応じてもらえれば、不起訴となります。とにかく、被害者への二次被害を発生させないよう、全ての言動に反省の念を込めつつ、上記①~④の作業を実施することが全てと言っても過言ではありません。言葉だけで説明すると簡単なように聞こえるかもしれませんが、非常に大変な作業です。でも、避けて通れません。

7 賭博

 原則罰金刑ですが、賭博場を開帳して高額の利得を得たり、暴力団が背後に絡んでい る場合には原則起訴となります。
 賭博によって得た利得を贖罪寄付するなどして犯罪収益を手元に残さない工夫をした り、廃業して再犯可能性がないことを主張しないと、実刑の可能性も否定できません。

8 贈収賄

①職務に関し、②賄賂の授受があったことの立証が必要であるところ、供述しか証拠が存在しないことが多く、捜査機関の描く構図・評価と被疑者の言い分とが真っ向から対立することが多いです。捜査機関は、金の入りと使途を綿密に捜査してきますので、どのようなことを捜査されるか的確に把握した上で、数少ない物証を合理的に説明できる主張を展開しなければなりません。素人知識での否認は、自分の首を自分で絞める結果となりますので、専門的なアドバイスを受ける必要性が極めて高いといえます。
 犯罪に縁のない方が逮捕されてしまう典型例であり、かつ、捜査機関による連日連夜の取調が続くことになりますので、心理的不安を除去するため、付きっきりでの弁護が求められます。経済事犯特有の捜査手法を理解していないと、意味ある弁護自体なし得ない、特殊な犯罪類型です。

9 殺人

懲役15年以上の求刑がなされる、最も重大な犯罪の一つです。金銭トラブルが絡む殺人の場合、「支払を免れるために殺害した」として、法律で定められた刑の種類が死刑か無期懲役しかない強盗殺人罪という最も重い罪が成立することもあります。
刑を決めるに当たっては、①殺害の動機、②被害者の落ち度の程度、③殺害方法の残 虐性、④遺族の処罰感情等の事情が重視されます。
殺人や交通死亡事故等、被害者が亡くなっている場合には、ご遺族が裁判所で意見陳述をしたり、被害者参加制度により自ら裁判に参加して被告人に質問するなどしてくる場合があり、充分に謝罪の意を尽くしておかなければ、厳しく糾弾され、刑期に大きな影響を及ぼす場合があります。
 殺人事件では、警察は事実解明のため、捜査本部を設けて警察総力を挙げて証拠収集し、厳しい取調を連日連夜実施します。
 自分はやっていないのに逮捕された場合には、どこにどのような証拠が存在し、警察がどの程度それを収集しているのか、取調べ状況から適切に見抜いてアドバイスすると共に、弁護人自ら、「やっていない」という証拠を早急に収集する必要があり、そのノウハウが問われます。前職時に自ら経験しましたが、特に死体が未発見の場合の取調べの厳しさは想像を絶するものであり(当たり前です。ここについての取調の可視化など、永久に捜査機関は反対し続けるでしょう。)、充分なサポートが必要でしょう。
 自白している事件でも、上記①~④等の事情により、刑期には5~10年あるいはそれ以上の幅が生じるため、自分のやったこと以上に悪く悪く事実をねじ曲げられることのないよう、充分なサポートが必要になります。
 逆に、警察がきちんと証拠を押さえているのに、罪を逃れた意ばかりにその証拠に反することばかり言っているようでは、「反省なし」として刑がどんどん重くなるばかりですので、被告人の言っていることが真実なのかそうでないのか、あるいは裁判官に認めてもらえるような話しなのかどうか、証拠関係を分析・推測して的確な見通しを立て、そのリスクをきちんと被告人に説明し、被告人に判断を誤らせないこともまた、弁護人の重要な任務です(いわゆる「言うがまま弁護」は、被告人のためにはなりません。弁護人の金儲けと難事件(?)に従事した実績作りになるだけです。
最後に決めるのは被告人であり、充分な説明と説得をし尽くした後には弁護人は被告人の意見と心中しなければならない責務がありますが、その前に時には喧嘩になってでも「充分なリスク説明」が必要であり、私の経験上、被告人も実はそれ(但し、「正確な説明」)を求めていることが多いのです)。前職時に思ったのは、特に若い弁護士が被告人にこの「リスク説明」ができない、あるいは面倒を避けようと逃げている・・この傾向が強いことです。スタンスの違いもあろうかという部分ではありますが、私は、それこそ被告人の人権侵害の最たるものであると思っており、とても危惧しています。

10 暴行・傷害

 暴行については、初犯の場合には原則罰金刑となります。
 傷害については、事情によりその刑は大きく変わります。
まず、①暴力団員の場合には、よほど軽微な怪我でない限りは原則起訴、②凶器使用の場合には、2週間程度未満の場合には罰金刑で済むこともありますが、それ以上の怪我となると原則起訴、③一般人で凶器使用がない場合には、1か月以内の怪我であれば原則罰金、それ以上の重傷あるいは後遺症を伴うと起訴される場合が多いです。
同種前科がある場合には、凶器使用・暴力団所属の有無にかかわらず原則起訴ですし、実刑となる可能性もあります。
  
とにかく、被害者は治療費や通院費の支払や休業損害等を余儀なくされていますので、早急にその支払いをしてあげる必要があります。示談できた場合には、罰金刑にもならず、起訴猶予となって前科にならないケースが多いです。
 慰謝料の金額は、ある程度の実務上の相場がありますので、詳細はお尋ねください。

11 業務上過失致死傷

 怪我の程度や過失の程度によって、罰金になるか起訴になるか、細かく基準が定められています。
無免許や飲酒、速度違反、信号無視、ひき逃げ等を伴う事故では、怪我の程度にかかわらず、原則起訴されますし、更に被害者が死亡してしまった場合には、原則実刑です。
これらの違反を伴わないケースであっても、死亡事故の場合には、過失が認められる限り、原則起訴です。
そして、近時は交通事故に対する厳罰化が叫ばれ、死亡事故の場合には、検事は原則実刑を主張して厳しく糾弾してきます。一方的不注意の場合で、ご遺族の処罰感情が強い場合には、任意保険金で損害が填補されたとしても実刑となるケースが増えてきています。
ご遺族にとって、交通事故死は、通常被害者にも落ち度があるケースの多い殺人事件よりも、精神的打撃が大きいことが多いです。余りにも軽々しい不注意であり、ちょっとでも注意してくれれば起きずに済んだもので、悔やんでも悔やみきれないのであり、当然のことだと思います。
それにもかかわらず、現行では法定刑が軽いし、ドライバーの意識も相当に低いため、ご遺族の被害感情とドライバーの反省・認識の程度とに激しい乖離が見られるところでもあります。
①できる限りの謝罪を尽くして適切な賠償責任を果たすのはもちろんのこと、②事故状況についての説明責任を果たし、③何故そのような運転マナー無視の運転をするようになったのか、原因を充分に分析し、④車を処分して運転を辞めることを含め、今後の事故防止の対策を講じる必要があります。
保険制度が普及しており、上記賠償は自己の痛みを伴わないものにすぎませんので、上乗せして慰謝料を支払うことも当然に検討しなければなりません。

12 保護責任者遺棄致死罪

 殺人罪よりは刑が軽いものの、死亡事案の場合には原則実刑で、厳しい判決が予想されます。
 殺意の有無が争点となり、殺人なのか、保護責任者遺棄なのかの認定が微妙になる場合が多く、また、「保護したならばほぼ確実に助かった」(最高裁判例の趣旨を間違えている方が多いですが、「救命可能性」だけでは駄目です)と言える場合でなければ保護責任者遺棄致死罪は成立しないため、その認定も微妙なケースが多く、多くの裁判例も出ていて、判断の難しいところでもあります。

13 逮捕監禁罪

 複数名で脱出できないように閉じこめたような典型的ケースであればこれらの罪が成立するのは明白ですが、客観的に見ると脱出できる機会がいくらでもありながら、個人的に感じた恐怖から精神的に脱出し難く、脱出できなかったというようなケースでは、起訴が困難な場合も多いです。
客観的にも脱出が困難であったと認められる場合において、監禁が長時間に亘り、被害者の精神的ダメージが大きい場合や怪我を伴う場合には、起訴されることが多いです。
 このような犯罪に遭った被害者は、出所後にまた同じ目に遭わされるのではないかと いう恐怖心に絶えず怯えていますので、速やかに謝罪し、慰謝の措置を講じて被害者を 安心させてあげることが大切です。

14 脅迫、強要、恐喝

 脅迫罪には罰金刑がありますが、強要罪及び恐喝罪には罰金刑がなく懲役刑のみとなっています。つまり、脅迫罪であれば、暴力団組員やよほど悪質な態様での脅しでない限り罰金刑で済む可能性がありますが、強要罪や恐喝罪については原則起訴となります。
 恐喝罪については、被害金額が数十万円以上であるにもかかわらず被害弁償ができない場合には実刑になる可能性があり、早急に被害弁償し、被害者のお許しを得て示談に応じていただく弁護活動が必要になります。
 録音や、第三者の目撃者がいない場合には、言った言わないの話しとなり、立件自体がなかなか難しい犯罪でもあります。

15 略取・誘拐

 営利目的や身代金目的での略取・誘拐罪となると、原則起訴、そして原則実刑となる極めて重い犯罪です。
 要求金額の多寡、被害者の身体への危険の度合い、被害者本人及びご家族の被った精神的苦痛の程度によっては、相当長期の実刑を覚悟しなければなりません。
 警察によって、携帯電波受発信や防犯カメラ映像及び自動車走行経路等、ありとあらゆる証拠を確保されているのが普通です。
とにかく、速やかに慰謝の措置を講じて、被害者及びご家族を少しでも安心させてあげる必要があります。

16 名誉毀損

 違法性の程度が軽いものから重いものまで多岐にわたる犯罪であるため、違法性の程度が強く、指紋や目撃証言など、その人がやったことについて確たる証拠がない限り、なかなか警察も捜査に乗り出しにくい犯罪です。
また、結果的にそれが虚偽の事実であったなど、人の名誉を傷付けたことが明らかになったとしても、「真実だと信じてやったものであり、かつ、真実と信じたことがやむを得ないものであること」を証明できると無罪となることから、捜査機関が有罪の立証に神経質になる犯罪です。
事実関係に間違いがない場合は、速やかに真摯な謝罪や名誉回復の措置を講じるなどすれば、起訴されずに済むことも多いです。

17 窃盗

 最も逮捕件数の多い犯罪類型の一つであり、否認した場合には、交通事故や痴漢等と並んで、無罪が出やすい犯罪でもあります(件数が多いため、一度自白すると捜査が杜撰になり、充分な証拠収集がなされないことが多いこと等がその理由です)。
 従前は、罰金刑が定められておらず、例えばスーパーでの万引きなど被害額が軽微な事案は、数回逮捕を繰り返さないと起訴されずに釈放されたり、逆に、数回逮捕を繰り返されると起訴されるという両極端な処理になっておりましたが、罰金刑が新たに設けられたことにより、不起訴、罰金、起訴という三段階の柔軟な処理が可能になりました。
裏を返せば、適切な弁護活動により、従前は起訴された案件でも罰金刑にしてもらえる可能性がある反面、適切な弁護活動をしないと、従前は不起訴で前科が付かなかった事案でも罰金刑とされて前科者になってしまう可能性が出てきたということにもなります。
 窃盗など、財産を侵害した犯罪については、とにかくその被害弁償が決定的な情状事実となります。10万円以上の被害があり、弁済の資力がありながら弁償しないということになれば、初犯であっても起訴はもちろん、実刑となる可能性があります。被害金額が大きくなればなるほど、また、件数が多くなればなるほど、当然ながら刑はどんどん重くなります。このような場合には、起訴された犯罪はもちろん、それ以外の余罪についても弁償をしないと、相当長期間の刑を覚悟しなければなりません。
 複数名で組織的・職業的に行った「窃盗団」と評される場合には、全額を弁償しない限り、実刑の可能性が極めて高いです。
 過去10年以内に3回以上の同種前科がある場合には、「常習累犯窃盗」として刑が極端に重くなるケースがあります。

18 強盗、強盗致傷、強盗殺人

 強盗殺人罪や強盗致死罪、すなわち、金銭が絡んで人を死亡させた場合には、「無期又は死刑」しか法定刑がありません。無期となれば、少なくとも30年以上は刑を勤めなければなりませんので、極めて重い罪であることが分かります。通り魔的な殺人でも無期懲役とはなかなかならないのに、例えば、闇金から執拗な取り立てを受けて、支払いを免れるために殺害したような場合には、原則無期懲役となってしまうのです。一般常識からすれば、前者の方が重いと思われるはずですが、金銭に絡んで人が殺されるケースが多いため、予防の観点から、法律はそのように規定しているのです。
強盗殺人や強盗致死は、殺人罪以上に刑が重く、殺人罪同様あるいはそれ以上に、警察は捜査本部を設置し、その威信を懸けて、この上ない厳しい態度で臨んできます。捜査本部の捜査手法は、所轄扱い事件の捜査手法とは全く異質のものであり、状況を適切に判断して対応を誤らないようにする最善の弁護活動が不可欠です。
 私は、東京地検時代に、正にこのような本部事件を扱う班に所属し、警視庁捜査一課という正に警察のトップレベルの捜査班と一緒に捜査をし、勉強させてもらいました。 その経験を基に、現在置かれた状況について適切にアドバイス致します。
 強盗致傷罪は、例えば、コンビニ強盗やいわゆるカツアゲをして、その際に怪我を負わせたような場合に成立する犯罪であり、原則、6年以上の懲役刑となり、初犯であっても執行猶予が付かずに実刑となることが予定されている犯罪です。強盗殺人罪と同様の趣旨から、予防のため、とても重く規定されているのです。
 もっとも、初犯の場合で、実被害が比較的軽微な場合には、きちんと慰謝の措置を講じて示談が成立できれば、情状酌量で刑を半減してもらい、執行猶予となる可能性が充分にあります。

19 詐欺

 オレオレ詐欺などは分かりやすい典型的詐欺事犯ですが、「取引先に騙された」「オーバーなセールストークだ」などとなってくると、民事上の債務不履行との境界線が極めて不明確になってきます。このような意味で、非常に立証が難しい犯罪類型だと言われています。
犯人が①「言ったこと」②「それが嘘であること」の両者について、書面またはメール等のはっきりした証拠がないと、被害届自体、なかなか警察は受け付けてくれません。
ただ、逆に言うと、被害届や告訴を受け付けてくれて、逮捕されたような案件は、警察としては起訴まで持っていける証拠を掴んでいると考えるのが相当であり、窃盗同様、詐欺も財産犯ですので、被害弁償が極めて重要になってきます。

20 業務上横領、背任

 いずれの犯罪も、被害額が1000万円以上になると、仮に全額を弁償したとしても、検事は実刑狙いでの立証活動をしてきます。これだけの金額を横領しても、弁償さえすれば執行猶予になってしまうのとすれば、犯罪を誘発することになるからです。
逆に、被害額が数十万円程度であっても、窃盗罪同様、弁償できるのに弁償しない場合には実刑となる可能性があるし、仮に資力がない場合でも、分割弁済の和解書を交わすなど、できる限りのことをしてやらないと実刑になる可能性があります。
分割弁済の場合には、単なる和解書ではなく、公正証書あるいは刑事和解という、債務名義(支払いが懈怠すればすぐに強制執行できるという意味)を取得させてあげるなどしない限り、なかなか返済の意思があることを信用してもらえないでしょう。返済の意思があるならば、そのくらいして当然なのです。
業務上横領は、発覚してから告訴されるまで、告訴してから逮捕されるまで、それぞれ数ヶ月間を要するのが通常です。①横領した金が確かに存在したこと、②その金を不正に使ったこと、③横領の日時・場所、等の各裏付け捜査に膨大な手間が掛かるためです。
告訴されないよう、充分な誠意を示して許してもらう活動がとても重要であり、判断を誤らないことが大切です。仮に告訴されてしまったとしても、充分な誠意を示せば、告訴を取り下げてくれることもあります。

21 盗品等に関する罪

 窃盗や詐欺等の財産犯により得た財物を、そのことを知りながら譲り受けるなどした場合に成立する犯罪です。
通常は、窃盗等を犯した者よりも若干刑が低くなりますが、共犯に近い関係の場合などは、刑は余り変わらないでしょう。
どうしても「知らなかった」などと否認したくなる犯罪ではありますが、互いの人間関係や譲り受けた際の状況(会話・場所や時間帯・取引形態等)等から総合的に判断されますので、否認して裁判所に信用してもらえる状況なのかどうか、適切に見極めて対応する必要があります。通る余地がないのに不合理な否認をし続けると、罰金刑で済んだものまで起訴される等のリスクを伴います。
被害者から直接財物を奪ったわけではありませんが、被害弁償がなされていない場合には、自らも関与して被害品の発見遅延に荷担した責任がありますので、被害弁償すべき場合が多いです。

22 器物損壊罪

 故意、つまり「わざと」やった場合でなければ犯罪は成立せず、誤って壊してしまった場合には、民事上の損害賠償責任を負うだけで、器物損壊罪は成立しません。
酔ったときに犯しやすい犯罪ですが、「酔って覚えていない」=「わざとでない」ということにはなりませんので、注意が必要です。「酔って覚えていない」というのは、そのときは理性に従って自分の判断で(うっぷんを晴らすために)やったものの、眠ってしまって覚えていないと言うことが圧倒的に多いと思われます。一般感覚からすると、酔って覚えていないといえば、何となく軽くなるのかなと勘違いしがちですが、決してそうではなく、かえって、「言い逃れをしている」と取られて刑が重くなる可能性の方が高いので、要注意です。
初犯の場合には、よほど高額のものを壊したのでない限りは罰金刑となりますが、弁償をして示談ができれば、親告罪ですので不起訴となります。


(特別法)

1 覚せい罪取締法違反等の薬物犯罪

 検事時代には、「使う以外は全て経験した」と言っても過言でないくらい(笑)、非常に多くの覚せい罪事件を取扱い、勉強しました。
指を食いちぎって、もう食いちぎりたくないとの壮絶な想いでようやく覚せい罪を断ち切ったとの話を聞いたこともあるくらい、一度手を染めると特に「精神的に」依存してしまうため、辞めたくても辞められないようです。「検事さん、これ使うと、シャキッとして、本当に疲れが吹っ飛ぶんですよ。」「人間、そんなに強い意思で居られないですよ。」と、前職時に取調べ相手に何度も言われたことを覚えています。
繊細で自分をコントロールできない人は、こういう話しを聞いて、ついつい追いつめられた時にそこから逃げようと、手を染めてしまうのでしょうね。でも、これに手を染めるのは、人としての人格的な生活を送れなくなるという意味で、「死」も同然であり、絶対に許されないことです。
覚せい罪等の薬物使用の場合には、量刑の相場がだいたい決まっております。所持の場合にも、所持量によってだいたい量刑が決まっております。
ですので、情状弁護としては、いかにして薬物との関わりを今後断ち切れるか、再犯予防措置が極めて重要な事実となってきます。意思のカウンセリングや集団療法、ダルク等の施設入所など、あらゆる方策を模索して実践する必要があります。

2 貸金業の規制等に関する法律違反、出資法違反

 金額や継続期間によって、罰金刑か起訴になるか、ある程度の量刑相場が決まっています。
 初犯の場合には、廃業して再犯のおそれがないと認めてもらえれば、原則執行猶予となりますが、利得が膨大で長期間組織的に行っていた場合や、暴力団の場合には実刑となることもあります。

3 公職選挙法違反

 検事、弁護人の双方の立場でこの罪に関わってきましたが、捜査本部が設置されて連日連夜の取調が続く、非常に大変な犯罪です。
罪種によって、罰金・起訴と処分は別れますが、突き上げ捜査により多数の人に捜査が発展していくのが通常であり、事実をきちんと伝える必要があります。
犯罪とは全く縁のない方が逮捕される典型事件であり、留置場の中に居るだけで拘禁反応という精神状態の悪化を招くことがあり、かつ連日連夜の激しい取調べに晒されますので、付きっきりでの充分な弁護活動が不可欠となります。

4 児童買春、児童ポルノ、児童福祉法違反等

 児童福祉法違反は、家庭裁判所で審理されます。
これらの罪は、「児童」であることを認識していなくても成立します。知らないことに「過失がなかった」ことを証明できた場合には罪は成立しませんが、免許証等の身分証明書一つをチェックするだけでなく、卒業アルバムを持参させるなど、現実的に可能なあらゆる方策を尽くさなければ過失なしとは言えないとの趣旨の判決が出ており、無過失の証明は事実上不可能に近いと言えます。
犯罪態様によって、罰金・起訴の処分の決定についてのある程度の相場が決まっています。
被害児童に示談金を渡すことを警察は嫌います。再度犯罪を誘発することになりかねないからです。確かに一般論としてはそのとおりであり、慰謝の措置の講じ方については慎重な検討を要します。

5 出入国管理及び難民認定法違反

 不法残留(オーバーステイ)と不法入国が典型例です。
既に在留資格がないため、起訴されるされないにかかわらず、終局的には入国管理局に身柄を引き渡され、国外送致となります。
在留資格ある外国人の方の犯罪については、不起訴あるいは起訴猶予で釈放されたとしても、在留資格が取り消されてしまうことが多く、釈放時にそのまま入国管理局に座身柄を引き渡され、そのまま国外送致となるのが原則です。
保釈についても、釈放されると入国管理局は刑事事件の帰趨とは関係なく、既に在留資格がない、あるいはなくなったとして国外送致してしまうのが原則であるため、そもそも裁判所は保釈を認めないのが通常です。

6 銃刀法違反

 拳銃の所持・発射の場合には、原則、起訴はもちろん実刑です。
しかし、自首するなど自ら明らかにした場合には、減免措置が取られます。
 この法律違反になる刃物の種類や形状については細かな規定が設けられており、サバイバルナイフや包丁など手軽に購入できるようなものの所持については、所持の目的が悪質な場合には起訴されることもありますが、初犯であれば原則罰金刑です(もっとも、近時は法改正も重なり、処分が厳しくなってきているようです)。このような、いわゆる特別刑法犯の場合には、生半可な情状事実だけでは不起訴とはしてくれません。検事の心を動かすよほどのことをすると、不起訴としてくれるケースもないではありません。

7 廃棄物の処理及び清掃に関する法律違反

 暴力団が絡んだり、組織的・常習的犯行の場合には原則起訴ですが、そうでない場合は、主として廃棄物の量によって、ある程度の量刑相場が決まっております。
  現状回復を行うことが急務ですし、再犯が行われやすい犯罪でもあり、二度と同じことはしないという言葉を信じてもらうため、定職を見付けることも重要です。

8 売春防止法違反、風営法違反

 前科の有無・回数によって、罰金額や、起訴の基準等の、ある程度の量刑相場が決まっております。
 情状として一番変動可能性があるのは「再犯可能性」の部分であり、廃業や定職の確保等のできる限りの措置を講じる必要があります。

9 暴力行為等処罰に関する法律違反 

 凶器を示したり、共同で暴行したり、集団の威力を示すなどして脅したりした場合に成立する犯罪であり、通常の暴行・脅迫罪よりも重く処罰されます。
 対処方法は、暴行・脅迫で述べたのと同様ですが、暴力団の場合に適用されることが多く、その場合には原則起訴であり、暴力団からの離脱を信用してもらえないと実刑になるケースもあります。ちなみに、刑事弁護人から良く便宜上出される破門状程度では、まず信用してもらえませんので、復縁の余地のない、絶縁・除籍等の適切な処置が必要でしょう。



 

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